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自転車で膝が痛いときにやるべきこと(その4)

公開日: : 最終更新日:2018/10/19 自転車・サイクリング

自転車で膝が痛いときにやるべきこと(その1)(その2)(その3)からの続きです。

自転車乗りの膝のお皿周りの痛み

今回は前回ご紹介した腸脛靭帯炎(膝の外側の痛みの主な原因)と並んで多い「膝のお皿周りの痛み」についてご紹介します。

膝のお皿周りの痛みは、実際に痛みを出している場所によって、もっと細かく診断がなされます。

診断名としては、「膝蓋靱帯炎(しつがいじんたいえん)」や「膝蓋腱炎(しつがいけんえん)」などがあります。

お皿の下に痛みがある「膝蓋靱帯炎」、お皿の上に痛みがあるのが「膝蓋腱炎」です。

痛みの原因

「膝のお皿」を医学では「膝蓋骨(しつがいこつ)」と呼びます。

この膝蓋骨は膝を伸ばす筋肉の働きを助けるために存在していて、膝を伸ばす働きがある筋肉の力が集中する場所でもあります。

膝を伸ばす筋肉(大腿四頭筋)は大きく、人体の中でも一二を争う強力な筋肉です。

自転車ではペダリングによって、その大きな力が何度も何度も繰り返されることでダメージが蓄積されて、痛みを生じることがあります。

大雑把な言い方をすれば、大腿四頭筋に頼りすぎているペダリングが原因です。

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大腿四頭筋に頼りすぎないペダリング

では、どうすれば大腿四頭筋に頼りすぎないでペダリングが出来るのでしょうか。

軽いギヤをクルクル回せ

まず、簡単なのはギヤを重くしすぎないことです。

軽いギヤであれば、大腿四頭筋もそんなに大きな力を必要としないので、ダメージを受けにくくなります。

ただし、そのままではスピードも落ちてしまうので、ペダルの回転数(ケイデンス)を上げる必要があります。

軽いギヤをクルクルと回すのは、慣れないと難しいですがダイエットなどにも有効な走り方ですので、ぜひ身につけたいペダリングスキルです。

大殿筋とハムストリングスを使え

もう一つは、他の筋肉で補うことです。

具体的には、お尻の筋肉(大殿筋)や太もも裏の筋肉(ハムストリングス)を優位に働かせるペダリングを身につけることです。

足を肩幅に開いて、スクワットをしてみてください。どこの筋肉を使いますか?

多くの人は太ももの前、つまり大腿四頭筋を使う感覚が大きいのではないでしょうか?

次に、膝がつま先より前に出ないようにして、さらにおヘソを前に、お尻を後ろに突き出すような感覚でスクワットしてみてください。

すると、どうでしょうか?太もも裏やお尻の筋肉を使う感覚がわかりますか?

この使い方が大殿筋やハムストリングスを使ったペダリングで大事な使い方です。

この使い方を自転車で実現するには、ペダル・サドル・ハンドルの位置関係、つまり、ポジションが大切になってきます。

膝のお皿周りに痛みが出ている場合は、サドルが低く、後すぎる人が多いです。

サドルが低いと大腿四頭筋優位になりやすいですし、サドルが後過ぎても大殿筋・ハムストリングスは使いにくいです。

またハンドル位置が近すぎたりしてアップライトすぎる姿勢では、大腿四頭筋優位になりやすいので、上半身の適度な前傾も必要です。

まとめ

上記のように膝のお皿周りの痛みは原因は単純に説明がつくのですが、それを解消するのはやや複雑です。

しかし、これを解消することは痛みを消すことばかりでなく、走力の強化にもつながることですので、諦めずに取り組むことを強くオススメします。

大事なのは「今、自分がどこの筋肉を使っているか」という自分の感覚です。

自分の感覚を磨いてください。最終的に信じるべきは、自分の感覚です。

注意すべきこと

「膝のお皿周りの痛み」の中には、関節内部(半月板など)の損傷に由来するものが混ざっている場合があります。

その場合は整形外科医による「治療」が必要となります。特に痛みの他に、膝で引っ掛かり感があるような場合は要注意です。

その危険性を除外するためには、スポーツ整形外科での診断が欠かせません。素人の自己診断は危険です。

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    シンノ

    34歳男性。元理学療法士。現役スポーツ自転車専門店スタッフ。バイクフィッター。家事好き男子。
    医療、健康、スポーツ、特にサイクリングについて幅広い知識を生かしてブログを始め、さまざまなメディアで執筆またはトーク出演などを行っています。
    ジャンルによってペンネームを使い分けているため、自分でも時折、混同してしまうことも…

     
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